2676声 足枷

2016年02月05日

早春のすっきりとした青空の一日であった。
使用している携帯電話が二年目を迎えたので、
機種を変更しに、営業店へ出かけた。
まだ使える機種を何故、最新のものにしなければならぬか、
自分でも判然としない。
ただ、契約する際に説明された「二年毎に更新」と言う、
システムの流れだけは覚えていたので、
店舗へ行って機種を変更せねばならぬような気になったのである。
「二年間を割賦で支払う」と言う足枷を嵌める代わりに、
月々の料金が安くなる契約である。

 

店舗へ出かけ、言われるがままに手続きをしてきた。
二年前は紙に手書きする場面も多かった気がしたが、
今回は、そのすべてがタッチパネル上で済んだ。
自筆のサインさえ、ゴムのペンで液晶をなぞるだけであった。
二年と言う歳月は、確実に技術を進歩させていた。
自分は何一つとして、進歩していないような気になった。

 

「ありがとうございました」
と笑顔で店舗を送り出される時には、新型の携帯電話のみならず、
自宅のインターネット回線まで契約していた。
そしてもちろん、見えざる二年間の足枷も、
新型でさらに厳ついものが、がっちり嵌められていた。