温泉が好きだ。
草津温泉にも四万温泉にも近く、物心ついた頃から月に2度は親と温泉に通っていた。温泉がそばにあることが自然だった。若いころはそれをどうとも思わなかったけど、今思えば贅沢なことだったと思う。
好きな温泉は人それぞれ。小野上温泉が好きだからと、中之条からあしげに通う人もいるし、沢渡の共同浴場と四万の清流の湯をかわりばんこに入る人もいる。僕はこのあたりじゃ小野上温泉が好き。
けれど、泉質だけではなく、自分好みの温度で、まさにドンピシャという時がある。同じ温泉で同じ時間に行ってもそのドンピシャに巡り合えるとは限らない。もう数えられない位温泉に入った僕だって・・その決定的な瞬間は2度しかない。
1度目は今は移転してしまった川原湯温泉の昔の王湯。移転するまでにも4回くらいしか行かなかったけど、その3回目あたりがドンピシャなお湯だった。そして2度目は四万温泉の積善館の元禄の湯。昭和モダンな見た目に圧倒される日常使いとは違うリッチな温泉だけど、その4回目くらいかな、もういつまでも入っていたい位のドンピシャが訪れた。
ドンピシャなお湯ってのは、もう全身が隈なく気持ち良いのだ。溜まっていた疲れやストレスがフワ―っと外に流れ出していき、変わりにジワジワと滋味深い熱量が適度に体を染みわたっていく。多分、温度が0.5度ずれても駄目。そういう経験は、100回に1回くらいかもしれないな。皆さんはそういうことありませんか?俺だけ?
ドンピシャの湯を求めて、我は行く。

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