秋まっさかりの日曜日。中之条町町内をはしごした。
まずは「商工祭」が行われているツインプラザ。お目当ては、柿の皮むきの撮影。柿の皮むき?
人が列をなして柿を求める。それを食べたり持ち帰ることはなく、それぞれが包丁片手に皮をむく、むく。
丸テーブルの上には皮が山積みになり、また人が列をなしてむいた柿を係に戻す。
そうした人はダーツに参加でき、白菜やらティッシュやらが無料でもらえる。皮むきの報酬だ。
「なんでそんなことをするの?」に対する答えは明日にとっておくとして・・
軽トラでの野菜売り、鮎の塩焼き、バーゲン、吹奏楽部の演奏・・商工祭は尋常じゃない人出だった。
次いで中之条町と渋川市の境近くに今年オープンした「うた種」へ。
僕が働く店が入っていた「ふるさと交流センターつむじ」で働いていた曽根原さんが、
長年使われていなかったレストランを旦那さんとリノベーションし開く小物販売とお茶の店だ。
今日は「もみじ祭り」というイベントで、はるカレー、Agenn、飯塚ファームといった
それぞれにファンがつくような店の店主が、野外、もみじの下に集まっていた。
お客さんにも見知った顔が多く、早くも人気店になりつつあるうた種を嬉しく思う。
ここも撮影目的があり行ったのだが、カレー・スープ・ケーキと平らげてしまった。
そして今日が開催最終日となった「秋、酒蔵にて」。
こちらも大変な混みようで、白いのれんの奥ではこのめっかった群馬の堀澤さんが
忙しそうに料理を皿に並べていた。その20種の料理が一度に味わえる御膳は先日食べた。
こちらは撮影目的ではなく、最後にもう一度器や皿、小物などの展示を見たかったのだ。
今回のテーマである凸凹。各作家が作るものはとても個性的で良かったのだけれど、
人の光と影を表わしたかったという、草と皮を使った森之手仕事家の桑原さんの作品が
良くて、彼女が作った皮のキーケースを買った。
中之条町は小さな町ではあるが、今日はこのように各所で人が集っていた。
無料で何かもらえる、安く買える、お気に入りの店が出る、毎年楽しみにしている・・
理由は様々なれど、いい天気と紅葉時期とも重なり、どの場所も幸せで満ちていた。
「人が集まる場所というのは、永遠に続くわけじゃないから、儚くていいんだ」
枝を離れ地に落ちる葉を見て、そんなことが脳裏に浮かんだ僕は、
確実に年を重ねているのだろう。
さあ、11/18-19-20は、僕が長年関わっている「伊参スタジオ映画祭」です。