3617声 守宮

2017年10月07日

やや寒い、雨の一日であった。
昨日の挨拶で誰かが述べていたが、
今年もあと三ヶ月と聞くと、身にしみる思いがする。
手が伸びる麦酒も、淡色のラガーではなく、
濃色のエール系統になってきた。
晩酌をしていて、次の麦酒を取りに、冷蔵庫へ立った。
冷蔵庫脇の壁のうす暗がりに、守宮を見つけた。
夏の時期ならば、目が合うだけで素早く隙間へ逃げてしまうが、
晩秋の気温の為か、じっとして動かない。
ひょいとつまみあげて、しげしげと眺めるとまだ子どものようで、
半透明な体に、黒々とした小さな目が光っていた。