「胸がいっぱいになった」
としか、言い様がない。
そんな状態なので、上手く表現できるか、いささか不安である。
不安を抱えつつ、ゆっくりと回想を文章化してみようと思う。
その場の、音、匂い、そして、目前の光景が、脳裏に焼き付いている。
剥がされて行く、ペンキ。
その上に塗り重ねられて行く、ペンキ。
そして、徐々にその雄大な姿を現す、富士山のペンキ絵。
そう、今日は銭湯背景画であるペンキ絵の、製作現場を見学させて頂いた。
その鮮やかな手際は、「手品」と言うより「魔法」と形容する方が妥当である。
魔法使いの主は、東京からお越しのペンキ絵師、中島さん。
助手の田中さんと、来て下さった。
テレビの取材、新聞各紙の取材、そして私の如き野次馬がいるにも関わらず、
ペンキを塗る刷毛さばきは、流麗そのものである。
本日、桐生市の三吉湯には、日本で一つの、素晴らしいペンキ絵が出来上がった。
明日以降、三吉湯に入りに行く人が、非常に羨ましい限りである。

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