酵母を入れる用の瓶を取りに実家へ。用がなければ帰らず、正月も帰らなかったから、久しぶりの実家。お袋には時々会うが、親父はなかなか会わない。顔を会わせると決まって、「元気かや?」と声をかけられる。今日もそう。「忙しければお父さんが手伝おうか?何もできないだろうけどね」、とにこにこしている。年を取るごとに、穏やかになる。体の心配をすると、「まだ死にそうにないから大丈夫だよ」だって。うちで一番の老人、いや、老猫のこなつも変わらない。体型も見た目も昔のまま。暖房もなにもない部屋で、じっと太陽に当たりながら、じっとしている。