4128声 さびしさ

2019年03月04日

おじさんの葬儀の挨拶は、妻からの最後の挨拶を除いて、おじさんの娘(僕のいとこ)の旦那が務めた。僕はいとこの旦那さんとはきちんと話したことがないくらい疎遠なのだが、告別式での挨拶で彼は涙で言葉を詰まらせることもあった。彼にとっておじさんは「父」でもあるので、きっと親密な時間があったのだろう。

 

それに比べて、僕はおじさんのうちに顔を出すことは極端になかった。苦手意識はなくむしろ好きだったのに。おじさんの家は渋川だったので、高崎や前橋からの帰りに幾らでも寄れたのに。おじさんの趣味が釣りだということを知っていて「俺にも釣りを教えてくださいよ」と声かけしたいなと何度か思っていたのに。悔いても何も変わらない。

 

おばさんは終始気丈に見えた。帰りの車、「式が終わってからどっとくるのよ」と僕の母。「親父が死んだ時そうだったの?」と僕。昨日今日と、ずっと雨だった。