4134声 家族の風景

2019年03月10日

僕の車の駐車場は、ちぎりいちアパートの一角を借りている。車から降りると晴れたいい天気。顔見知り程度のアパート住人の大きなアウトドア車の前には、きらりと反射するモノが。色とりどりのスキーとスキー靴が並べて干されていた。お父さん、お母さん、子ども2人、4人分のスキー道具。

 

菓子折り片手にそのまま坂を下り、班内であるYさんの家へ。Yさんは先日不慮の事故で亡くなってしまった。独身だったYさんの庭ではYさんのお兄さんが庭の雑草を片付けていた。「Yさんから班費はもらっていて、この前の総会出られなかったから、料理の代わりに菓子折りです」とお兄さんに手渡す。「この家は、使われるのですか?」と尋ねると「住みはしないけど、物置は共有だったからね」とお兄さん。続けて「道ぶしんで男手が必要だったら電話下さいよ」と、笑顔を見せた。

 

春のはじまりの、家族の風景。