4155声 たんぽぽ

2019年03月31日

今日の上毛新聞別紙「風っ子」は子どもに向けた映画特集。その中で伊参スタジオ映画祭実行委員長として、中之条町四万温泉を主に撮影された『まく子』(鶴岡慧子監督)と、大ヒットしたアニメーション映画『この世界の片隅に』(片渕須直監督)の2本を、「子どもに観てほしい映画」として推薦させてもらった。

 

『まく子』については4130声でおすすめしたので割愛するが(現在もイオンシネマ高崎で上映中。急いで!)、『この世界の片隅に』はもともと原作漫画を描いたこうの史代さんの大ファンだったので、映画化もとても期待していた記憶がある。

 

僕が小学校の頃、歴史の授業で戦争という文字は読んだが、実際「生理的に」意識したのは図書館にあった中沢啓治による漫画「はだしのゲン」だった。大人になった今であればそれは1つの必要な通過儀礼だったとも言えるが、読んだ当時はリアルな描写に食欲も失せ、戦争はいけないという思いと同等に「もう見たくない」を意識してしまった。だからその頃は、ジブリの延長で観た映画『火垂るの墓』以外には、戦争物を観たり読んだりした記憶がない。

 

『この世界の片隅に』の優れた点は、絵面とストーリーの展開からして「戦争の悲惨さをビジュアル的に訴えるのではなく、個々の内面に訴える物語により、忘れがたいものを残した」点にあると思う。それは、大人たちに向けたものでもあるが、小学生以降の子どもたちに向けてもとても意味のある「表現」である・・と、そこまでは新聞記事に載らなかったので、ここで書いちゃった。(ちなみに『この世界の片隅に』は、内容をボリュームアップして今年の年末リニューアル上映される)

 

この1ヶ月、31曲の音楽が浮かんだ。その多くは、無理やり結びつけた感が否めないが。今の僕にとって音楽を聞くという行為はもはや「ヒットチャートで全国的に知られる音楽を追う」ものではなく、「今の時代を並走し生み出される音楽に共感する」ことだと思っている。この中の1曲でも、読んで聞いてくださったあなたの心に残る曲があればうれしいです・・って、こういうの「めっかった群馬」っぽくないよね。みなさん、よい春を!