4350声 22)いのちをいただく

2020年03月22日

今月のほとんどの時間を、会社の窓際のテーブルに座り、PCの編集作業に宛てている。撮影は軒並み中止となったものの、以前撮影していたものの編集が終わらない・・仕事があるのはとても幸せなことなのだが。

 

今日の昼飯は、100円で買える千切りキャベツパックの封をあけ、ドレッシングを投入。袋のまま箸をつっこんで食べた。あと鉄分+コラーゲン入りのウエハース数枚。夜は、道路向かいの肉屋で買ったコロッケと、お湯を注いでできるカレーおじやみたいなやつ(商品名:カレーメシ)。書いていてなんだかサバイバーな飯だなと思うものの、今だからというわけじゃなくて、こんな食生活であることが未だに多い。やれやれ。(朝ごはんはきちんと、母親が作ってくれる飯を食べておる)

 

このようなインスタントな飯を食っていると、ふと、倉渕村の「農園めぐる」のご夫婦の事を思い出すことがある。「農園めぐる」は平飼いで鶏を飼っており、その餌も国産の飼料のみを使用。産まれた卵を使って、シフォンケーキやプリンを作り、近くの道の駅「くらぶち小栗の里」などで販売している農家さんだ。

 

夫婦そろって温和なご夫婦。ケーキやプリンに貼るシールやショップカードなどを仕事で引き受けた際に何度か農園やご自宅へ伺った。そしてふと伊藤さんから「老いてしまった鶏は、自分たちで食べます」という一言を聞いた。そうか、そうだろうなと思う一方で、ずいぶん長い事生きてきたけれど、「そこ」は触れていないところだと思った。

 

もろもろが過ぎたら、伊藤さんのお宅へ出かけて、そこに立ち会ってみたいと思っている。それを「知らずして肉を食すことなかれ」という正義感ではない。「食」についてこの年になってもあまりに無自覚なので、根本的な実感を得てみたいと思うのだ。・・まあ、鉄分+コラーゲン入りのウエハースをパリパリ齧っている奴が言っても、何の説得力もない話なのだが。