4359声 31)1枚の絵

2020年03月31日

今月のはじめから、1枚の絵を、会社のいつも目に入る壁に飾っている。中之条に移り住んで何年目でしょうかの人・・先日アーツ前橋のサポートプログラムでは前橋に滞在し、作品制作を続けていた飯沢康輔さんの絵だ。

 

彼は前橋のスタジオで、前橋で知り合った人たちの精巧な鉛筆画を描きつつ、朝はカラーで1枚、夜は黒一色で1枚、ドローイングすることを日課にしていたらしい。地元のよしみで撮影を頼まれ、スタジオの様子やアーツ前橋でのガラス越しの作品の撮影を行い、「飯沢さん、これいいじゃないですかー」と僕が一番気に入った一枚を、飯沢さんが届けてくれた。

 

飯沢さんは酒を飲むと(飲まなくても?)絡んでくるし、結構めんどくさい。けれど彼の人と成りを一旦隅に置き、独立した作品群を見ると、とても素晴らしいということを再確認した(ディスっているのか、褒めているのかわからない)。この一枚の絵は、毎日見ても見飽きないだろう。

 

 

ふと、こんな状況下にあるので、「アートレンタル(アートシェア?)」の仕組みが作れたら良いななどと考える。「アートを買う」のは敷居が高いが、コロナ騒動が落ち着くまで小品などを「有償でレンタルする」のだ。借り手にとっては家にこもっていても好きな絵が見続けられるのは嬉しいし、アーティストにとっては収入+今それをやることの意義を感じて「アリ」と思うアーティストもいるかもしれない。なにより

 

「家に篭らねばならない今、そばにアートがあること」

 

は何事にも変えられない体験である気がする。

こんな時こそ、絵を飾ろうではないか。花でもいいけど。