4548声 芭蕉の後ろ姿

2020年10月02日

昨晩は天気も良く、まさに中秋の名月といった具合に、まんまるな月が浮かんでいた。今朝は庭先の草草にびっしり露が結んでおり、昨晩の豊かな月光が思い出され、いっそう煌びやかに見えた。数年前から、ぽつぽつと「奥の細道」の工程をなぞって出かけていた。近いところでは昨年、岩手の平泉や山形の立石寺に行ったり。連休などを利用して出かけるので、交通渋滞や現地混雑が甚だしい。結局、平泉では駐車場待ちの車の長蛇の列に恐れをなし、金色堂を拝観しなかったり、抜けてしまっている部分も多い。車での移動というのは、つくづく旅情にかけると感じている。そして今回、大垣での句会の話が来て、その工程も一気に進んだ。今回は東海道新幹線経由で行ったので、あとは富山から金沢、福井を抜けるルートを巡れば、ほぼ一筆でつながる。芭蕉のように三里の灸を据えて徒歩で行きたいとは思うが、駅弁を車窓に置き、缶麦酒を空けるのも悪くない。