4703声 RUN

2021年03月04日

ここ数年「アート関係の映像撮影」の仕事が増えた。なぜなのだろうと考えると長文になるが、一言で書くなら僕がそういうものを撮るのが好きで、依頼する側もまあ臨機応変に対応するから、という理由なのだと思う。

 

作品や展覧会の撮影などでは、手間はかかるが対峙するだけなので応用力はさほどいらないのかもしれないが、近年はアーティストの映像制作に加担する機会も増えてきた。アーティストという人種は基本「今までなかったもの」を求める人たちなので、それに並走して映像を作る場合は毎回新しい反射や発想が必要になる。

 

今日は、韓国人のアーティストの映像制作で、コロナ禍において日本に来れない彼に代わりチームで撮影を行った。前橋の街中をランナー役の女性が走る、走る。僕はそれを撮るわけだが、ある場所では「道路の向こうからジンバル(手ブレしにくくなる機械)つけて並走する映像を撮りましょう」と自ら提案し、数ヶ月ぶりに(大げさ)走った。転ばなくてよかった。

 

「アートにおける映像」はもしかすると一生付き合えるテーマの一つかもしれない、と思っている。