4715声 クレモモ

2021年03月16日

桃の一種ではない。昨年かそれよりちょっと前に中之条町に移住してきたアーティストの名前である。カナダ出身の男性・クレムさんと、たしか群馬出身のモモさん。男女によるアートユニット・クレモモ。

 

クレモモの魅力は「発想力」と「キュートさ(これは他にも言い方があると思うけどしっくりくるのはこれ)」。アーツ前橋のプロジェクトで小学校へ行ったときは、「編んで作品を作る」という美術教材を使って、筆やパラシュートを作っていた。パラシュート?編んだ籠に生卵を入れて、風受けもつけて、実際に校長先生にも断りを入れて、後者の三階から落とした。卵は割れなかった。また、中之条町つむじではクレモモ作の欠けた陶器を使ったイヤリングなども販売している。彼らにとっては全てのマテリアルは画材であり素材なのだ。

 

今日は、以前行った「旅ルミネ」というリモート旅に続き、彼らの活動の中継を担当した。地元でとれた杉の粉や粘土を使って、終始楽しい雰囲気で日常で使えるもの・使えないものを作っていく。

 

時代や社会に対峙し命を削るように制作するアートがある一方で、彼らが(ももちろん一生懸命ではあるが)作る楽しさやゆるさや鋭さは、いつもななめの方向からやってくるものであり、とても良いなと思っている。そういえば、今ビエント高崎にある「ビエントアートギャラリー」にて3/29(月)までクレモモの個展が行われている(土日月の午後のみ営業)。ふらっと立ち寄ってその楽しさに触れてほしい。