5087声 日本一周と千円札

2022年04月13日

誰がなんと言っても春である。

 

例年、正常な人の1ヶ月遅れで季節を感じる体、だと思っており。ジャンパーを脱いだとて、さくらを見たとて、自分の中で「春が来た」と実感がしにくい。鈍感なのである。

 

今年は過去例を見なかったこととして、凍み抜けが終わったから雪も残らないとか、あの枝に新芽がついたとか、正常な人(何基準?)より数倍季節を感じられる人とお付き合いをはじめたので、まるでよちより歩きを始めた子どものように(現在42歳)、季節の移り変わりを感じようモードになっている(が、自然とそうなれる自信はない)。

 

会社から車を走らせていると、自転車のおしり部分に「日本一周」と書かれた文字盤を貼った青年が目についた。せっせとペダルを漕いでいる。日本一周で東吾妻町を通過ということはルートとして・・まったくわからない。でも、春だな、と思った。

 

そこから間髪入れずに、信号待ちの停車をしているとバイパスの「みそ膳」前の縁石に千円札が落ちているのが見えた。その目先には信号待ちをしている人がいるが、縁石もあって全く気づいていない。人によっては近くに駐車して拾いに行くのかもしれないがなんだかそれも、春だな、と思ってそのまま通り過ぎた。

 

ルート的には、日本一周の青年があの交差点を通る可能性もある。車道隅を走れば見つけなくもないかもしれない。それを拾い、日本一周するくらいだから交番に届けちゃう人かもしれないが、こそっと昼飯にらーめんでも食べたりしたらどうだろうか。・・そんなどうでもよい妄想も含めて、春だな。