本日の高崎は、最高気温が31度ということで比較的過ごしやすかった。あまりの猛暑の連続的に、体が狂ったのか、それとも慣れたのか、このくらいだと涼しいとすら感じる。
ちなみに「涼し」は夏の季語だ。
「月」や「露」などの秋の季語も、「涼し」をつけると夏の季語となる。月涼し、露涼し、などである。それぞれ、夏の月、夏の露の傍題だ。
村上鬼城の俳句に、
露涼し形あるもの皆生ける 鬼城
がある。
いい句だなあとおもう。
さて、日傘の話に戻ろう。
というか、昨日は、イギリスの傘事情だけで終わってしまった。日傘の話に入ろう、が正しいか?
ということで、傘の起源を調べてみると、どうもエジプトの日傘らしい。傘は、雨よりも先に、太陽の日射し対策として生まれたのだ。
だから、umbrellaは、影という意味。
傘といえば、もともと日傘だったのだ。そのためか、ヨーロッパでは、主に女性の装飾品として扱われる歴史をたどる。女性の装飾品なので、男(タフガイ)は、雨くらいでは傘をささないのだ。ましてや日傘など・・・。
久保田万太郎の俳句に、
ぬけうらを抜けうらをゆく日傘かな 万太郎
というのがある。
「銀座」と前書があるこの句からは、日傘の女性が銀座の裏道を軽快に歩く様子が浮かぶ。
日本でもつい最近まで、日傘は女性がさすものだった。タフガイとはいえない日本のやさ男でも日傘はあまりささなかった。イギリス人が雨傘をささない心理と似ているのかはわからない。
(ちなみに、雨傘の起源は、どうやら中国らしい。日本人が男女を問わず雨のときに傘をさすのに抵抗がないのは中国伝来のためかもしれない。)
しかし、最近の日本では、男性にも日傘が売れているらしく、デザインも男性向けのものが結構あるという。
ようやく、日傘の本題にはいるのだが、そもそも何で日傘の話をしようかとおもったのかというと、最近、わたしも、日傘を購入したからだ。正確には、日傘兼用折りたたみ雨傘だけど。
先日、出先で雨に降られそうになり、傘を持っていなかったので、せっかくならと日傘兼用の折りたたみ雨傘を購入したのだ。法事が近くに予定されていて、霊園の日差しを考えたということもある。ただし法事の場所は、結果的には神社に変更したので、法事で日傘が活躍することはなかったのだが、先週の連日の猛暑では大活躍だった。通勤もちろん、ランチタイムは日傘があるのとないのとでは、天国と地獄くらい違う。
もう、日傘なしで日本の猛暑、炎暑を乗り切る自信はない。