5171声 ニュータンタンメンその2

2022年07月06日

 

 

今日の高崎は、朝から日差しが強く、通勤では例によって日傘の出番となった。午後からは、少し雲も出て過ごしやすくはなったが、それでも日傘の快適さはもう手放せない。ほんと、もっと早くから使っていればよかったとおもう。

 

 

さて、ニュータンタンメンの話、王ちゃんのことを続けたい。

わたしにとっての「Nverland Diner 二度と行けないあの店で」のなので、高崎市鞘町にあった王ちゃんは閉店してしまっている。その理由、閉店することになった理由なのだが、店主ご夫婦が、燃え尽きるまではやりたくない、二人でゆっくりする時間を持ちたいというなかなか素敵なものだった。食べに行っているほうからすると元気なら続けてほしいな、などと勝手におもってしまうのだが、二人の時間を大切にしたいというご夫婦の決断は、ちょっといいな、とおもったりもした。引退するには、まだまだお若いご夫婦だった。

このタンタンメン、この味、もう食べられなくなるのかと、最後のほうは夢中で王ちゃんに通った記憶がある。

 

 

それで、昨日の続き、王ちゃんでの思い出の日の話に戻ると、その時、わたしは、いつもより味の薄いタンタンメンを食べながら考えた。

 

 

たどり着いた答えは、「その日ニ杯目のタンタンメンだったから」というものだ。お昼に王ちゃんにてタンタンメンを食べたのに、夕食も王ちゃんで、また同じメニューであるタンタンメンを注文してしまったのだ。仕事が忙しい時期で、連日の残業の疲れもあり、食事に思考の力を働かせる余裕がなかったものとおもわれる。一口目の味わいが弱いとおもったのは、いつものあの味わいが感じられないとおもったのは、その日ニ杯目のタンタンメンだったからだ。

ニ杯目のタンタンメンということに気づいてからは、不思議と美味しく感じられた。わたしの味覚なんてそんなものだ。

 

 

 

これが、わたしの『Nverland Diner 二度と行けないあの店で』の1つ、鞘町にあった『王ちゃん』だ。ちなみに、王ちゃんの閉店後、ほぼ居抜きで出店したタレカツのお店「せんば」にもよく通った。このせんばも、『Nverland Diner 二度と行けないあの店で』になってしまった。毎日でも食べられるあっさりとしたカツ丼の店。機会があれば「せんば」についても書きたいとおもう。

 

 

王ちゃんが閉店してから、王ちゃん好きの仲間と情報交換したりして色々調べた。そしてインターネットも便利になり、たどり着いたのがニュータンタンメン本舗だった。岡安さんの言うとおり、なぜだか松本にあるということも知っていた。また、ニュータンタンメン本舗とは別に、王ちゃんという同じ名前の店が宇都宮にあり、味も鞘町の王ちゃんに近いというのも聞いていて調べてある。この宇都宮の王ちゃんにはまだ行けていないが・・・。

 

 

ニュータンタンメン本舗の味は、確かに王ちゃんの味と似ている。系統は同一のものであると言ってもいいとおもう。材料や調理方法などの基本的なつくりはいっしょかもしれない。でも思い出の王ちゃんとは違うものだ。当たり前だが、カウンターのなかに、仲良しのご夫婦の姿もない。

味の再現ということなら、袋麺で自分でつくるほうがニュータンタンメン本舗より近いかもしれないが、乾麺では食感が違いすぎる。今後の研究課題としたい。

 

 

王ちゃんはとても小さな店だったが、わたしの二十代から四十になるまでの十数年間とてもおおきな存在のお店であった。