坂口さんよりバトンを繋ぎます。今日から八月、ということはもう秋がすぐそこに来ているということである。暦上は七日が立秋だが、連日猛威を振るう日差しにそんな兆しは微塵も、なくはない。川沿いを歩けば川幅よりも高い草やら、木陰へ寄れば蝉の骸やら、確かに、秋の気配はなくはないと感じる。もう書くのも鬱陶しいが、日差しだけでなく流行病の猛威もとどまることを知らず、パンデミックな日常である。先月の初旬あたりまでは、句会の後に酒場の暖簾をくぐることもあったが、すこしの間はばかられるようになってしまった。もっとも、私などが行くのは煙の立ち込めるマッチ箱を横にしたような店であるので、なおさらである。しかし、そういう店の便所の隣の薄暗い席で冷めた焼き鳥を突きつつ、俳句の話などをするのも悪くない、というかそういうのが好きなのだと、しみじみ。