5369声 焦りは金になる

2023年02月19日

映像の仕事をしているので、映像データの取り扱いは日常茶飯事なのだが、ヒヤッとした経験は幾度もある。みなさんも、スマホやビデオカメラで撮影をして似た経験をした人もいるかもしれない。

まずあるのが、誤ってデータを消してしまった。僕はプロとしてやっているので、これは非常にまずい。ただ、バックアップをとったつもりでいて消してしまったり、外付けHDDはショックに弱かったりするので、物損的な破損もあった。そもそも俺はおっちょこちょいなのだ!(いばるな)そんな時には「データ復元」を試みることになる。ネットでググると、無料などとうたいたくさんのスポンサーリンクが出てくる。翻訳が怪しいものも多く、海外のソフトであることが多いし、消したデータの確認はできても復元するには有料でクレジット払いを強いられるものばかり。値段設定も、5000円~10000円くらいと、「子どもの思い出映像を(写真を)取り戻すためならなんとか払える」という微妙な料金設定になっている。僕も有料で買わないまでも様々試したが、これお勧め!というものは存在しない。

ので、修理メーカーに出してデータを修復する、ということは今まで3度くらいやった。こちらは外付けHDDの物損事故からの回復で一回2~3万円くらいかかる。大金だが、背に腹は替えられない。一度、「その見積もりだと辞めておきます。1万円くらいだったらお願いしようと思ってたんですが」とキャンセルメールを送ったら、「今回は特別に1万円でやります」と返事が来たことがあった。つまりは、(誠実な会社もあるが)値段はあってないものでもあるのかもしれない。

最近、撮影した動画データが開けないトラブルに見舞われた。これは初めてのケースだが、撮影やコピーの過程でファイルが壊れてしまったらしい。ほぼ1日色々検索して試して、ソフトでの修復は無理(唯一できそうなソフトがあったが、1万円かつ確実ではないのでやめておいた)。ただネットの海には広告ではないマニアックな記事もあるもので、「ソフトではなく、コマンドプロンプト(MS-DOS時代にあったような文字で進めていく形式)で動画データの修復ができる」という個人記事と個人動画を見つけた。それを試したら、全てではないが修復ができた。有料でデータを直すという会社の中には(今回の僕の大容量のデータだと6万円くらいの見積となる)同様の手順で直している人もいるのかもしれない。

マニアックな上に長文となったが、思ったことは「大事なデータを消してしまった」という焦りに対応することは金になる、ということだ。だからたくさんのソフトやひっかけ記事、リカバリー業者が存在する。そしてそれはデータに限らず、体のこと、水道管の破裂(!?)、色々なことに通じる。もし、大変だどうしよう、解決には大金がかかる、という状況に陥った時は、そんな時こそ冷静になることが必要なんだと思う。