5373声 描写せよ

2023年02月23日

中之条町観光協会発行の人に焦点を当てた冊子「nakabito」に続き、県が運営している「湯けむりフォーラム」でも、知事等が参加したトークの書き起こしを整理するライティングや、「たかさき絵本フェスティバル」立ち上げ人である續木美和子さんのインタビュー記事作成などをやらせていただいている。つまりは、映像ではなく、ライターである。

デザイン同様に、ライター業もどこかで誰かに教わったわけではない。けれど、とてもドキュメント映像の撮影・編集に近い。話を聞くときは言わずもがな、聴き終わり、文章を構築していくことも映像編集に近い。文章の場合はそれに「自分の主観」も映像より多く加えることができる。そこに面白味を感じている。

が、いざ言葉で描写せよ、と言われると難しい。例えば今見ている景色、これを文字化せよと。小説家であればそういったことも人並み以上に出来るものだと思うが、そのあたりの筋肉はまだまだ微弱。例えば、僕が今コンビニグルメで一番はまっている「雪見だいふくみたいなパン」(多分ファミリーマート限定)を言葉で描写してみよう。

見た目はなるほど雪見大福を連想させるような白いパン。生地自体はもちもち系だ。一番の特徴と思われる、パンの中に雪見大福の皮が入っている(パッケージを見ると求肥ってやつだ)。そしてその皮の中にはさすがにアイスは入れられないのでホイップクリームがたっぷり。つまりは多重構造のパンなのだ。歯ごたえ的にはモキュ、もちもち、ふわん。食べる度にモキュ、もちもち、ふわん。モキュ、もちもち、ふわん・・

この書き手に仕事をお願いしようと思う人はいるまい。うん、それでも良い。續木さんの話は話自体が良かったのでぜひとも読んでいただきたい。

【熱源な人】絵本屋を営み、「たかさき絵本フェスティバル」を創設し、子育て支援活動も行う、時をつむぐ会・續木美和子さん