5501声 감자탕

2023年07月01日

僕は、昨年まで知らなかった。前橋の敷島公園のすぐそばに群馬朝鮮初中級学校があるということを。アーツ前橋で行われていた「表現の森」というアーティストが市内の既存のコミュニティと協働する活動のうち、アーツ前橋からは離れ独自に続いている活動がある。前橋市出身のアーティスト・中島佑太の現在の活動がそれで、ふとした縁から彼が群馬朝鮮初中級学校で活動する様を撮影することになった。今日はその3回目。

校舎にはハングル文字の掲示物が目立つが、校内では多くの日本語も飛び交っている。今日は学校授業ではなく、親御さんたちも集まって、お父さんが昼ごはん用の焼肉を外で焼いたり、お母さんが子どもと一緒に体育館でオペラ観劇などをした。中島佑太は段ボールを用いた子ども向けのワークショップを行い、僕もそれに熱中する子どもたちの姿をカメラに収めた。

朝鮮学校、と聞いて最初こそは漠然と「僕が入っても良いのだろうか」という思いもあったが、先生も子どもたちも親御さんたちも、自主的に来て活動を行う僕等にごく自然な好意を向けてくださり、楽しみになるようになった。それと同時に、全く別の活動で耳にした「六合村の鉄山での在日朝鮮人の強制労働」などといった重い歴史について、自分なりに考える時が来たなとも思っている。

夜にはなんと、保護者の方の家に食事にお呼ばれした。たっぷり野菜の上に刺身が乗り、コチジャンベースのたれで食べるサラダから始まり、チャプチェや水キムチ、さらには餃子の皮大の大きさの小麦の皮で様々な具材を包む歴史ある料理まで・・そのどれもがとても美味しかった。そして僕の大好物であった(と言っても東京で2~3回食べただけだけど)감자탕、つまりはカムジャタンは骨付き牛肉とじゃがいもの煮込み。とっても・・優しい味だった。色々を噛みしめる。