六箇山公房は赤城山の麓にあるガラス工房。庭には木々にガラス玉のモビールが垂れ下がりテラス席もあり、渋川市の向こうの榛名山もよく見える。
六箇は3人のガラス職人と1人の帽子職人から成り、ガラスの佐藤遥果さんと小野口カナメさんは中之条町で行われているものづくりイベント「秋、酒蔵にて」のメンバーであるから、結構前から顔なじみである。この度、海外で工芸品の展示をする機会があり、そこで見せるための映像を作りたいとのことで撮影目的で工房に伺った。
ガラス工芸、と言えば、熱したガラスを棒の先につけてぷーっと膨らます、程度の知識しかなかったが、本体とは別に溶かしたガラスを細く巻いたり、実際の石を押し当てて岩肌のゴツゴツをガラスの模様にしたり、何事もそうだが熟練した職人技というのは難なくやっているように見えるので勘違いしそうだが、実に奥深い。お客さんによるガラス加工体験も撮りたかったので、そこは映画祭つながりの長塚さん夫婦に中之条まで来ていただいた。よい撮影ができたと思う。
撮影合間、ご自宅兼帽子工房の小野口家にも入らせていただいた。入ってすぐには縦何段もあるガラスケース2台(もっとあったかな)にずらーっと並んだスノーボール。カナメさんはこれのコレクターらしい。1つ触らせてもらって天地を逆にして戻すと、はらはらとガラスのボールの中に白い雪(に似せたもの)が舞い降りた。ここから榛名を一望する景色が雪で覆われたら、それはまたきれいだろうな。
六箇山公房