飯塚花笑監督最新先の映画『ブルーボーイ事件』をシネマテークたかさきで観た。飯塚監督とはもうある程度長い付き合いとなった。中之条町観光協会製作の「中之条ぽわぽわ」という観光ドラマでは僕が制作に入り飯塚監督に脚本と監督をお願いした。昨年の伊参スタジオ映画祭ではその1本を上映しゲスト来場もしてもらい、『ブルーボーイ事件』の予告編も上映をした。
1960年代に実際に起きた事をもとに作られたこの作品。警察が風俗摘発をした際にブルーボーイ(性転換手術を受けた男性)を性別上逮捕できないことから、その施術をした医師を逮捕し裁判が行われたことがあったらしい。飯塚監督はこの事実をもとに現代にも通じる物語を編み上げた。飯塚監督は自身がトランスジェンダーであることを口外もしているが、この映画でもトランスジェンダー俳優が多数出演している。
法廷のシーンでは、男性として生まれたことへの葛藤、女性として生きていくための希望が問われる。主役を演じた中川未悠さんの演技が素晴らしい。演技ではあるが、中川さんの実人生が滲み出るような演技だった。何年、何十年と演技を重ねた俳優の良さというものはあるが、経験の差は関係なくその人がその一瞬でしか見せられない演技というものはある。この映画にはそれが確かに映っている。
シネマテークたかさきでは1/15(木)まで。まえばしシネマハウスでは1/10(土)から再上映がはじまる。ぜひ、劇場で観てほしい。

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