1203声 鶴のひとこえ1200声記念企画 ~クレインダンス対談2~ 第2回(全4回)

2011年04月17日

■クレインダンス対談 第2回

対談:堀澤宏之×抜井諒一

場所:中央前橋駅前の小料理店

演目:「ワルノリ俳句ing」

堀:俺たちがやってる事自体が、それこそ、ある種の「俳句」なんじゃないかな。
抜:そうですね、僕はもし「ワルノリ俳句ing」が無かったら、
今のように心血を注いで俳句はやっていないでしょうね。
やっていたとしても、だいぶその時期が遅くなっていたと思います。
そもそも、何で「俳句」に目を付けたんですか。
堀:いや、ただ街歩きがしたかったんだよ。
でも、街を歩いて酒を飲んで帰って来たんじゃあ、ってことで、五七五。
抜:強引でしたね、随分と。でも、僕らの言う「街歩き」って、
なんだか、一風変わってますよね。
堀:そうだよね、「路地」とか「銭湯」とか。
抜:思うんですけど、現代社会で「路地」とか「銭湯」とか気になっている人間は、
「さびしい」からなんですよ。
それは、俳句とか、他の文芸も共通すると思います。
堀:「街づくり」ってのも、根本は同じ気がするな。
抜:「さびしさ」ってのが、大きな主題にあると思いますね、すくなくとも、僕は。
堀:この前、中之条の知り合いの家でお茶飲んでたら、言うんだよ。
「田舎は人づきあいが大変だ」って、その人も町に来た時は、
公民館で、靴の脱ぎ場所が困ったくらいだった、って。
だから、都会の方が案外やさしいかもな、「ほっといてくれるから」だって。
抜:だけど、都会はさびしい。と、そう言う視点のさびしさですね。
堀:そう。それを感じたヤツがその、「何か」始めるんじゃないかな、
「繋がりたい」と思って。
抜:そうかも知れませんね。初めは、繋がり方の模索ってとこですかね。
堀:俺は人と会った時に共感できるのは、「独り」の人。
抜:はぁ。
堀:「あっ、この人って独りなんだ」と思った時に、共感するんだよなぁ。
抜:幸せな家庭、幸せな家族に囲まれているけど独り、って人。
そう言われてみれば、僕等の周辺にも、沢山いますね。
堀:だから、共感するんだよな。それがないと、共感までいかない。
抜:男でも女でも、ですか。
堀:男で女でも。

ここから堀澤氏が、思いだしたように、
孤独な知り合いに、電話をかけ始める。

【天候】
終日、穏やかな快晴。