1208声 心をかき混ぜる

2011年04月22日

鼻の骨が折れて以来。
なので、およそ一週間ほど、酒を抜いている。
と言っても、毎晩、酌をする習慣も無いので、
殊更、酒を渇望する心持にもならない。
しかし、鼻の具合も少し良くなり出し、気候も暖かな、本日。
「ちょいと、麦酒の一杯くらい」
と言う欲求が、初めて湧いてきた。

その欲求に従う事なく、コーラでごまかして、おとなしくしている。
そこで、そろそろ、新しい空気を入れないと、とも思っている。
糠床と同じ様に、時にはかき回して、糠床内にある、
下部の糠と上部の糠を入れ替えてあげる。
と言うのは、私たち人間の心にも必要。
だと、生活の中、あらゆる場面で感じている。
特に、創造的な作業をする局面では、重要だろう。

十分に菌を培養している糠を、上へ出して空気に触れさせる。
或いは、下にもって行って、空気を遮断する。
これを怠らなければ、糠床の菌の状態はより良く保たれ、
美味しい糠漬けが出来るのである。
つまり、酸素を嫌がる菌と、酸素を必要とする菌の、均衡を保つ。
それは、人の心も同じで、常に「菌」の状態を正常に保っておかないと、
様々な弊害が生じる。
平たく言えば、腐ってしまう。

腐った心からは、黴の生えた物しか生まれない。
だから、私の書く文章に、黴が生えない為にも、
麦酒を飲んで、心をかき混ぜる必要がある。
などと、強引にこじづけて、早い話、麦酒が飲みたいだけなのである。
だけど、心の「かき混ぜ」ってのは、大切だろうね。
特に、私みたいな腐りかけの人間には。

【天候】
終日、曇り一時小雨。
午後から下り坂だが、ごく弱い雨。