1209声 結露を拭う

2011年04月23日

高度情報化社会の荒波に、もはや、抗う事が出来なかった。
そして遂に、巷で何かと騒いでいる、「スマートフォン」。
ってな物に、自身の携帯電話の機種を、変更した。

これには、幾つかの伏線がある。
大きな起因は、来週、病院へ行くと言う事。
入院している最中は、Webの環境が無いので、
勿論、この日刊「鶴のひとこえ」も更新できない。
然らば、それを実現し得るスマートフォンを持って行って、
入院中も途切れることなく、日刊の更新を試みよう。
てぇ、心積もりなのである。

それには以前、そう、あの3月11日の地震の日から、
「情報」を得る事の大切さを、つくづく思い知った。
多面的な情報を得た所で、翻弄されるばかりなのだけれど、
それでも、ネットの情報は「近い」ので、随分と重宝した。
例えば、知人たちのSNSやブログを見れば、
災害時での無事を直ぐに確認できるし、連絡も出来る。

「フリック」
と言う呼び名があるらしい。
それは、スマートフォンの画面を指で、
「シュッ、シュッ」と動かして行く、あの動作。
およそ3年位前であろうか、スマートフォンが巷に登場して、
まだ間もない頃。
電車で、スマートフォンの画面を、
指で一心不乱に擦っている、若者がいた。
その光景を眺めていて、
「画面が結露でもしているかしら」
などと、思っていた。
タッチパネルと言うのは分かるが、
液晶ディスプレイがスライドして行くとは、思ってもみなかった。

その日から3年を経て、私にも結露を拭う。
いや、フリックとやらをする日々が、訪れたのである。
公衆の面前では、いささか、まだ恥ずかしい心持である。
私などは、デジタル機器に疎く、視力も良い方ではないので、
猫背で電話を擦っている姿など、見せられたものでないだろう。
先程からいじっているのだが、操作方法が一向に掴めぬ。
「あっ、壊れた」
と思ったら、バッテリーが切れただけだったり。
兎も角、肝心の電話がかかるのかが、心配である。

【天候】
朝より、小雨。
午前中に雨は上がり、午後には一時、雲間から陽射しも注いだ。
夜半は風が強く、荒れ模様。