昨日は映画。
今日は河岸を変えて、読書に親しんだ。
司馬遼太郎著の「坂の上の雲」を読んでいる。
坂の上の雲だけは、「いつか読もう」と思っている間に、
ドラマ化され、巷で俄かに人気が出てしまったので、
読む機会を逸していた。
殊更、風潮に乗る事を恐れなくともよいのだが、
そう言う天邪鬼精神が、肝に根付いてしまっている。
本を読んでいると、一日が早いもので、
昼飯を食べてから、一冊、二冊手にとれば、もう夕飯時である。
その伝で、朝から文庫本を読むこと、三、四冊で、一日が終わっている。
もう出掛ける事など諦めているので、
ゴールデンウィークにおける各地の観光情報など、
気にならない。
よって、テレビなども観たくはならなかった。
映画を観たり、本を読んだりも良いけれど、折角、時間があるのだから、
文章を書いたり、俳句や短歌を詠んだり、何か創作的な事をしたらよい。
とも思うのだが、その意欲が全く湧かない。
と言うのも、まず、目下の状況において、鼻呼吸が出来ない。
鼻の中にガーゼが詰まっているからである。
おそらく、真っ直ぐにした鼻の軟骨が、また曲がってしまわぬよう、
固定しているのであろう。
これによって、注意力が甚だ散漫になる。
それだけなら良いのだが、物を食べても味が分からない。
と言うのが厄介であり、気を滅入らせる。
甘いのか塩辛いのか、濃いのか薄いのか、全く判別がつかない。
読者諸氏、試しに鼻の穴にティッシュをギュウギュウにねじり込んで、
おかずを一口食べてみたら、分かってもらえると思う。
味覚を楽しめない生活、例えば、砂糖と塩の区別も付かない生活、
と言うのは、意外と、辛くて悲しい。
この様な状態によって、その意欲を、著しく削がれている。
けれども、意欲を削がれている分、小説の物語に没入して行ける気がする。
そして、起床から就寝までの距離が、驚くほど近くなっている。
明日は、一寸、何句かひねってみようかしら。
【天候】
朝より晴れるが、下り坂。
午後に一時、小雨が降るも、直ぐに上がり、その後、曇り。
終日、風弱し。