1216声 散漫生活

2011年04月30日

昨日は映画。
今日は河岸を変えて、読書に親しんだ。
司馬遼太郎著の「坂の上の雲」を読んでいる。
坂の上の雲だけは、「いつか読もう」と思っている間に、
ドラマ化され、巷で俄かに人気が出てしまったので、
読む機会を逸していた。
殊更、風潮に乗る事を恐れなくともよいのだが、
そう言う天邪鬼精神が、肝に根付いてしまっている。

本を読んでいると、一日が早いもので、
昼飯を食べてから、一冊、二冊手にとれば、もう夕飯時である。
その伝で、朝から文庫本を読むこと、三、四冊で、一日が終わっている。

もう出掛ける事など諦めているので、
ゴールデンウィークにおける各地の観光情報など、
気にならない。
よって、テレビなども観たくはならなかった。

映画を観たり、本を読んだりも良いけれど、折角、時間があるのだから、
文章を書いたり、俳句や短歌を詠んだり、何か創作的な事をしたらよい。
とも思うのだが、その意欲が全く湧かない。
と言うのも、まず、目下の状況において、鼻呼吸が出来ない。
鼻の中にガーゼが詰まっているからである。
おそらく、真っ直ぐにした鼻の軟骨が、また曲がってしまわぬよう、
固定しているのであろう。
これによって、注意力が甚だ散漫になる。

それだけなら良いのだが、物を食べても味が分からない。
と言うのが厄介であり、気を滅入らせる。
甘いのか塩辛いのか、濃いのか薄いのか、全く判別がつかない。
読者諸氏、試しに鼻の穴にティッシュをギュウギュウにねじり込んで、
おかずを一口食べてみたら、分かってもらえると思う。
味覚を楽しめない生活、例えば、砂糖と塩の区別も付かない生活、
と言うのは、意外と、辛くて悲しい。

この様な状態によって、その意欲を、著しく削がれている。
けれども、意欲を削がれている分、小説の物語に没入して行ける気がする。
そして、起床から就寝までの距離が、驚くほど近くなっている。
明日は、一寸、何句かひねってみようかしら。

【天候】
朝より晴れるが、下り坂。
午後に一時、小雨が降るも、直ぐに上がり、その後、曇り。
終日、風弱し。