1223声 晴れの日

2011年05月07日

今日は車でひとっ走り、中之条町まで出掛けた。
ふるさと交流センター「tsumuji(つむじ)」で開催されている、
「はれのひ食堂」に行く為である。

今日は、二日間に亘って開かれる、この食堂の初日。
食堂のメニューは、福島県南相馬市の郷土料理である。
東吾妻町で避難生活をされている、南相馬市の方々と、
群馬県のサポートメンバー有志が協力し、腕によりをかけて作った、
一品揃いであった。
と少々、贔屓目な表現は、知り合いがやっている。
と言う事と、私が、郷土料理と言うか、田舎料理と言うか、
そう言う素朴な味が好きだから、である。

海産物が、ふんだんに入っている郷土料理。
と言うのは、海なし県に住む私にとって、とても新鮮であった。
鮭といくらを使った「はらこめし」や、秋刀魚で作ったハンバーグのような、
「さんまぽっぽ焼き」など食べて、やはり、「海があるっていいな」と感じた。
地酒や地ビール、はたまた地サイダーまで、福島県産のものが揃えられており、
細部に至るまでの、演出に恐れ入った。
全ての料理が、日本酒に合いそうな味わいだったので、
食事中、車で来た事を、いささか悔いた。

食べ終わって、直ぐに、高崎市の自宅まで帰って来た。
片道一時間と一寸。
電車や車で、何時間もかけて、一軒の銭湯へ入りに行くようになってからは、
ひとつの目的の為に移動する事が、苦で無くなった。
苦で無い、と言うよりは、その目的に一直線になり過ぎて、
感覚が麻痺しているのかもしれない。

料理一品づつの味わいを、丹念に描写して行きたいのだが、
私のおぼろげな味覚では、正確に美味しさが伝わらないので、止めておこう。
「はれのひ」ときて、「食堂」とくる、「はれのひ食堂」。
この名前が良いではないか。
「ハレ」の日も、「ケ」の日も、被災地に、また同じ平和な日常や、
楽しいお祭りの日が、戻ってくるはずである。
長い雨の期間の後の、晴れ。
その時、東北地方には、あまねく光が満ち満ちている事であろう。

【天候】
終日、曇天。
一時的に小雨。