今日は車でひとっ走り、中之条町まで出掛けた。
ふるさと交流センター「tsumuji(つむじ)」で開催されている、
「はれのひ食堂」に行く為である。
今日は、二日間に亘って開かれる、この食堂の初日。
食堂のメニューは、福島県南相馬市の郷土料理である。
東吾妻町で避難生活をされている、南相馬市の方々と、
群馬県のサポートメンバー有志が協力し、腕によりをかけて作った、
一品揃いであった。
と少々、贔屓目な表現は、知り合いがやっている。
と言う事と、私が、郷土料理と言うか、田舎料理と言うか、
そう言う素朴な味が好きだから、である。
海産物が、ふんだんに入っている郷土料理。
と言うのは、海なし県に住む私にとって、とても新鮮であった。
鮭といくらを使った「はらこめし」や、秋刀魚で作ったハンバーグのような、
「さんまぽっぽ焼き」など食べて、やはり、「海があるっていいな」と感じた。
地酒や地ビール、はたまた地サイダーまで、福島県産のものが揃えられており、
細部に至るまでの、演出に恐れ入った。
全ての料理が、日本酒に合いそうな味わいだったので、
食事中、車で来た事を、いささか悔いた。
食べ終わって、直ぐに、高崎市の自宅まで帰って来た。
片道一時間と一寸。
電車や車で、何時間もかけて、一軒の銭湯へ入りに行くようになってからは、
ひとつの目的の為に移動する事が、苦で無くなった。
苦で無い、と言うよりは、その目的に一直線になり過ぎて、
感覚が麻痺しているのかもしれない。
料理一品づつの味わいを、丹念に描写して行きたいのだが、
私のおぼろげな味覚では、正確に美味しさが伝わらないので、止めておこう。
「はれのひ」ときて、「食堂」とくる、「はれのひ食堂」。
この名前が良いではないか。
「ハレ」の日も、「ケ」の日も、被災地に、また同じ平和な日常や、
楽しいお祭りの日が、戻ってくるはずである。
長い雨の期間の後の、晴れ。
その時、東北地方には、あまねく光が満ち満ちている事であろう。
【天候】
終日、曇天。
一時的に小雨。