1224声 夜半の青嵐

2011年05月08日

巷では、今日で終了。
ゴールデンウィークが、である。
明日の月曜日、一挙に急増するのが、五月病患者であろう。
月曜日を待たずとも、今晩からその症状が出ている人も、
おそらく多い筈。
私もその末席に座っているので、そう思いたい。

朝から、いよいよ溜まってしまった、雑事を片付けようと、
腕まくりして意気軒昂座と、パソコンに向かった。
しかしながら、気分はもう、宿題の溜まった夏休みの小学生。
パソコンで打つ、一文字毎に、気分が鬱屈としてくる。
おまけに、気候も夏日で、半袖でも汗ばむくらいに、暑い。
もう、一切合財を放擲して、部屋を辞した。
それが、まだ、午前中の出来事である。

それからはもう、なし崩し的に日の過ぎて、気付けば夜半。
「瀧の上に水現れて落ちにけり」
は、後藤夜半。
こんな、間口の狭い稚拙な俳句ギャグを挟んでしまうくらいに、
集中力を欠いている。

結局、今日は何一つとして、雑事が片づかなかった。
投げやりな心持で、点けっ放してあるテレビの、
日曜洋画劇場など観ている。
今日の作品は、山田洋次監督の「おとうと」。
五月病予備群には、ちと、テーマが重たい。
しかし、気分が鬱屈している時。
気付けば、行間から鬱屈が滲みだしている本を、
手に取っている。
その結果、尚更、鬱屈が募る。

「これではいかん」
などと、その繰り返し、繰り返し。

【天候】
終日、晴たり曇ったりの、夏日。
午後になって、夜半まで続く、青嵐。