鼻の具合も、ほぼ完治と言えるほど、良くなった。
そろそろかな、と思っているのが、床屋と銭湯、である。
まず、床屋。
私のいきつけは、町の小さな床屋。
床屋で鼻の心配をする事もなかろう。
と思うかも知れないが、床屋では顔を剃る。
顔を剃る時に、蒸しタオルをのせて、髭を蒸らす。
そこまでは良いのだが、髭を剃り終わった後に、
大体の床屋がそうだと思うが、さっきの蒸しタオルで、顔を拭く。
その時、である。
「グキッ」と、また鼻が曲がってしまったら。
と言う、疑心暗鬼の念が胸に有り、中々、床屋へ足が向かなかった。
お陰で、髪は伸び放題伸び、清潔感を欠く、容姿になっている。
髪が伸びたところで、一向にデカダンな雰囲気が醸し出ず、
只、根暗な印象だけが強調されているので、一刻も早く、切りたい。
「一寸、鼻は気を付けて下さい」
とかなんとか、床屋の大将に一言で済むのだろうが、
その一言を言うくらいなら、行かない方を選ぶ。
私の思考回路は、そう言う風になっている。
次に、銭湯であるが、これは単純である。
熱い、と、痛い、のである。
銭湯の気持好さは、あの熱湯にじっくりと浸かる事で、体感できる。
鼻を気遣って、鴉の行水の如く、入浴するくらいなら、いっその事。
と、また、そう言う風に思考回路が働いてしまう。
しかしながら、明日くらいには、そろそろ銭湯へ出掛けて見ようか。
そう言う心持でいる。
夜に一軒、酒席が入っているので、ひとっ風呂浴びて行くには、丁度良い。
風呂上がりの一杯は、相当、「キ」くので、いささか怖くもある。
千鳥足になって、暗がりで鼻を「ガツン」。
これだけは、避けねばならぬ事態である。
それを凌駕するのが、「キ」いた後の、心地好さ。
最近の様に、気候が暖かくなってくれば、尚更の事。
なので、やはり、床屋にはいけなくとも、ひとっ風呂で決まりである。
【天候】
雲多くも、終日晴れ。
蒸し暑く、群馬県内でも軒並み、最高30℃以上を観測。
今年初めて、湧き上がる夏雲を見た。
もっとも、まだ随分、雲の峰が小ぶりだったが。