「リセット」
しなきゃだな。
と思い立って、メモ帳とペンをポケットに、近所の公園へ。
メモ帳とペンてぇのは、俳句を書き留める為。
自然の中を歩きながら、句を推敲していると、
これが意外と、気分転換になる。
つまりは、リセットできるのである。
その方法は、人それぞれ。
私みたいに、「自然に触れたい」
と思う方もいれば、「人波に流されたい」
と、思う方もいる。
はたまた、あのパチンコ店の喧騒の中で、
パチンコ台に流れて行く玉を見つめていると、
「無心になって、とてもリセットできる」
と言う人だっている。
そう考えると、多くの日本人にとっての、「風呂」。
ってのは、一日の生活中で、とても重要なリセットポイントである。
風呂上がりの、あのすっきりとした感覚は、
まさしくリセット後の爽快感に他ならない。
子供の頃は、「リセットしなきゃだな」なんて、思った事もない。
それは、心のろ過装置の稼働率が良かったのだろう。
大人になって来るにつれ、その稼働率が甚だ悪くなる。
すぐに、老廃物が溜まってしまう。
そうなると、体が、心中環境の正常化を求めてくる。
それを捨て置いてしまうと、気持が萎えたり、病気になってしまうのだろう。
だからこそ私は、行き場を無くした東京で入った銭湯に、
魅せられてしまったのかも知れない。
大人の入り口でつまづいていた私を、
あの下町の熱い湯が、リセットしてくれた。
もっとも、リセットし過ぎて、群馬県に帰郷してしまったが。
今日みたいな、雨。
と言うのもまた、リセットポイントだと思う。
そう考えると、これから始まる梅雨の時期てぇのは、
大いにリセットできる期間なのではなかろうか。
その後には、あのギラギラの夏が控えている。
丁度、銭湯で汗を流してから、酒席に参加する。
と言った具合であろう。
先週の私が、伊勢崎市の寿美乃湯でひとっ風呂浴びてから、
酒席に参加したように。
これから始まる陰鬱な梅雨の期間に、世の塵を洗い流して、夏を迎える。
そうすればきっと、麦酒の味は、格別であろう。
【天候】
朝より、終日、雨。
走り梅雨にはいっている模様。