1241声 夏鴨と日傘

2011年05月25日

まったくもって、雨降りゃ寒く日が出りゃ暑く、
寒暖の差が激しい時節柄である。
今日は、晴れて夏日。
用事の成り行きで、公園にて昼食済ませた。

昼時の公園には、様々な人間模様がある。
木陰で昼寝をしている、おやっさん。
緑陰のベンチで弁当を広げている、近場のOL。
噴水でゴシゴシと、老犬を洗っている、おばちゃん。
そんな風景を眺めつつ、メモ帳にペンを走らせている、私。

節電の影響であろうか、公園で一番大きな噴水は、枯れていた。
「噴水広場」と銘打っているので、肝心の噴水が枯れていると、
いささか、寂しい印象を受ける。
それでも、幾つか池があるので、水辺を歩くと清々しかった。

池に浮かんで、水浴びをしている、一羽の夏鴨。
水面に浮かびながら、徐に、顔を180℃回転させ、
左右の羽の間に、嘴を埋めた。
埋めて、動かなくなった。
しばし見つめていたのだが、水面に浮かんでいて、動かない。
時折、瞬きするくらいで、微動だにしない。
つまりこの状態は、昼寝、しているのだろう。

直射日光の下で、良く寝れるものだと、
いささか呆れつつも、恐れ入った。
何だか、見ているこっちが、暑くなって来たので、
そのまま、池から歩を進めた。
堤の所まで来ると、利根川の景が広がっていた。
遠くに架かっている長い橋に、ゆっくりゆっくり、
白い日傘が渡って行った。

利根川に日傘を渡す長き橋   諒一

【天候】
終日、快晴の夏日。