梅雨の晴れ間で、朝から爽やかな青空が広がっていた。
五月も今日で終わって、明日から六月。
六月ってのも、何だか雨に煙っていて、印象の薄い季節である。
視界不良な中でも目に付くのは、19日の桜桃忌。
「桜桃忌」
文学好きでなくとも、毎年、この日はテレビ等で取り上げられるので、
目にした事くらいはあるだろうか。
小説家、太宰治の忌日、とされている。
玉川上水に入水したのは、1948年6月13日なので、命日は13日、だろう。
また、この日は、太宰治の誕生日でもある。
一昨年は、「太宰治生誕100年」という節目の年で、
映画や小説のリバイバルなど、様々な面で、スポットが当てられていた。
毎年、忌日に故人を偲ぶと言うのも、
何だか、ふと思い出して偲ぶようで、申し訳ない。
忌日にされるのは、望むべき形ではない。
そう言う故人だって、少なからずいるだろう。
しかし、死んでしまったら、口出しは出来ない。
なので、生きている者の、好きなようにされてしまう。
もし、その人が、生前、小説家だったら。
死後、自分の作品が映画化されようが、舞台化されようが、
また作品がリバイバルされようが、「待った」、はかけられない。
それが、死ぬ、と言う事なのだから、仕様が無い。
明日からまた、梅雨の天気になると言う予報である。
一雨ごとにあたたくなって来て、六月中旬頃には、
蛍が盛んに飛び始める。
私の生活圏の周辺では、前橋市の田口町が有名である。
ここ、二、三年は毎年見に行って、下手な俳句を幾つか拵えて来る。
1948年の初夏、玉川上水にもきっと、蛍は飛んでいたのであろう。
【天候】
朝より、雲多くも快晴。
夕方より曇り。