1261声 パンパンな袋のあんぱん

2011年06月14日

まこと、変わり易い天気の一日だった。
晴れかと思えば、曇ったり。
曇ったかと思ったら、バケツを引っくり返したように、降ったり。

そして、夕暮時。
まるで台風直後に覗いた晴れ間の如く、
山裾から湧き立ってくる、夏雲。
西の空は夕焼けており、東の空には薄い月が昇っている。
蕪村の有名な菜の花の句さながら、幻想的な光景であった。

一雨あった後は、だいぶ気温も下がり、涼やかな風が吹き亘った。
その所為か、今宵は蛙合唱の参加者が、余り集まっていない様子。
静かな晩で良いのだが、我が額に、じんわりと浮き出てる汗。
暑いのでなく、冷や汗、なのである。

「やめときゃいいのに」
などと言っても、後の祭り。
問題は、私がつい先程、食べたあんぱん、なのである。
昨日、コンビニで購入した、何の変哲もないあんぱんでるが、
購入後一日、車の中に置いていた。
言わずもがな、日中の車中と言うのは、温度が著しく上昇している。
生鮮食品などは、量販店から自宅まで持ってくる間に、
傷んでしまうと言う事だって往々にして、ある。

しかしながら、梅雨だし、雨だし、まぁ大丈夫か。
てぇんで、食べてしまった。
賞味期限も未だ一日残っているし、袋の裏には、
30℃までが保存の許容範囲。
とは書いていないが、常温の保存で大丈夫なのである。
一口、二口で、変わりなかったので、ペロリと全部食べてしまった。
封を開ける前、パンだけに、と言うギャグのつもりもないが、
袋がパンパンに膨らんでいるのが、少し気にはなったが。

そして食後小一時間経った今、幻想は儚く打ち砕かれ、
何だか胃を中心とした腹部がおかしい。
「大丈夫、大丈夫」
と胸の内で言い聞かせるのだけれ、冷や汗が浮き出てくる。
「大当たりかな」
などと、最悪の事態を想像しつつ、差し当り、
腹部の異変に気付かないふりを、頑なに決め込んでいる。

【天候】
朝より晴れ、のち曇り、一時的に強く降り、その後また晴れ。
日中は蒸し暑かったが、一雨降った後は、涼しくなった。