1263声 出張している神経

2011年06月16日

「自律神経出張中」

何故だか、そんな言葉を思いついて、
深夜の机に向かって、二ヤリとしてしまった。
まてよ、と思い直して、キーボードを叩いて検索して見たところ、
やはり、約60,800件もの検索結果が表示された。
俳句で言うところの、「類句・類想」であろう。
我が自律神経は失調しているのでなく、少し出張に出ているだけ。
なんてギャグ的発想は、誰しもが考える面白味のないものだった、
と言う訳である。

毎年この、梅雨時期。
自律神経失調症と診断される方や、その症状を訴える方が、
急激に増加する。
と言う内容を、カーラジオで知った。
確かに、お天道様を拝めない日が続いている、最近。
身を持って毎日のだるさを体感している。
特に女性の方が、かかり易い様で、だるさ以外にも、
肩こり、イライラ、不眠に冷え症などの症状が顕著になるらしい。

そう考えると、私の自律神経などは、まだまだ失調とも出張とも言えない。
毎夜、夜更かししているのだから、だるくて当然なのである。
しかし、どうも昨夜の一つの光景が頭から離れぬ。

そこは蛍の沢、である。
闇夜の中、飛び交う蛍を鑑賞していると、畦道の向こうが何だか騒々しい。
やって来たのは、一団体、と言える位の人数。
およそ、三十人くらい。
学生のクラスメイトであろうか、二十代前半くらいの男女が、通り過ぎて行く。
実に騒々しい、が、奥のどんつきまで行って、直ぐに引き返して来た。
私は、無論関せず、蛍の火を凝視しながら句作している。
そこへ、ふわりふわりと、風を掴んだ蛍が、発行しながら飛翔して行く。
集団の最後と思しき、男女の頭上まで来て、その男。
飛び上がって、その青白き蛍火を、右手で鷲掴んでしまった。

「あっ」
と胸中で思った矢先。
手から毀れ落ちた蛍火は、畦道の脇に転がり、
二三回瞬いてから、消えてしまった。
「やべぇ、ほたる、しんじったわ、ははは」
そう言うと、笑い声と共に、男女睦み合いながら、帰って行った。
男女から、蛍が落ちた場所へ、再び目を移すと、
それっきり、濃い闇があるだけだった。

【天候】
終日、曇天。
時に小雨が交じるが、降る、とまではいかなかった。
気温も左程上がらず、長袖でも過ごせた。