1288声 夜の手前の空気感

2011年07月11日

夕立のあと。
夕日が山の裏へ沈んで、
雲の腹が茜に染まったり、
植田の水が澄んでいたり。
そう言う、夜の手前の空気感が好きで、
自転車に乗って、裏の田圃へ行く。

子供時分から変わらぬ景色が、そこにはある。
もっとも、大型ショッピングセンターが出来たり、
幹線道路が走ったり。
榛名山の麓には、人工的な建造物がいくつも出来て、
大きな景を見ると変っている。
しかし、水路や畦道、植田の中を泳ぐおたまじゃくしなど、
子供目線の景は変わっていない。

年を喰ったせいか、最近やけに自然の機微が目につく。
入道雲の輪郭が耀いていたり、夕日の茜に、染まる雲と染まらぬ雲があったり。
澄んでいるのは水でなく、水が映している空と風が澄んでいたり。
夕日を美しいと思った、時にさびしくなったり。

7月11日の今日は、あの地震から丁度、4ヶ月。
季節は移ろって、すっかり夏。
水面にたゆたっている町の灯を、ぼんやり見ている。
鎮守様の方から、盆踊りの練習だろうか、お囃子が風に乗って、幽か。

【天候】
終日、夏日。
館林市で全国最高気温37,5度を観測。