やけに目に付く。
若者が、である。
昨日の晩も、近所の日帰り温泉へ出掛けた帰路。
田んぼの畦道にある、自動販売機の前。
その薄明かりの前に、自転車と共に、五、六人の中学生と思しき若者たち。
たむろしていて、何をするでもなさそうである。
ただ、時を持て余している感、は滲み出ていた。
そして、今日の昼。
田舎町のファミリーレストランへ入ると、様々な年代の若者たちがわんさか。
坊主頭の野球部の一団やら、親と来ている制服の高校生やら。
中でも、何某かの大学生サークルと思しき一団が、突出して騒々しい。
店内をぎこちない足取りで行き交う店員もまた、学生アルバイトの諸君。
幽体離脱的視点で、禁煙席の端っこに座っている自分を俯瞰すれば、
彼らの過す夏、と私の過す夏との、深い溝が見える。
大人でも子供でもない、若者の夏の、あのけだるさ。
と言うのは、夏時間特有のものであるよな。
彼らの放つ雰囲気が、そう感じさせた。
けだるい。
から、いいのであって、だるい。
てぇのは、色気が無い。
「けだるい午後」
「だるい午後」
こう並べて読むと、一目瞭然である。
彼らと私との間にある溝は、このけだるさがあるかどうか。
と言う、気がする。
私などは、毎日、単にだるい夏を過しているよな。
【天候】
朝より曇りがちな晴れ。
夕立があり、その後、夜風は清涼。