「詩の国」
などと言う大袈裟な表現も、確信を持って使えるくらい、その実感を得ている。
先月は、自分が定例で参加している句会に、突発的な句会。
そして、ジョウモウ大学の句会と、様々な場所と状況で、俳句に親しんだ。
どの場所でも、様々な方々と、俳句を通して触れ合う事が出来た。
そこで感じたのは、「なんと、詩人予備軍の多い事か」、と言う事。
例えば、先日、ジョウモウ大学の授業の一環で行った句会。
参加してくれた方々は、概ね全員、生まれて初めて「句会」と言う形式で俳句を発表した。
「有季定型」
と言う情報だけで、実に多彩な句が揃った。
中には、無意識に、「省略」や「切れ字」などの技巧が利いている句も見られ、
眠れる「詩」の才の片鱗が見られた。
初めて季語を捉える感性が、新鮮な句を沢山生んだ。
そして、一番最近では、昨日参加した、句会。
私は初めてお会いする方の句を、特選に頂いた。
その方は、主に「投句」だけの俳句活動をされているとおっしゃっていたが、
見事な写生句を作っていらした。
群馬県内の、都市部へ行こうが、どんな山深い村へ行こうが、
そこには必ず「詩」に親しんでいる方がいる。
小さな村の広報誌にも、俳句コーナーがあったりするのが、その顕著な例である。
群馬県に留まらず、日本全国津々浦々、遠い海の島へ行っても、
必ず、その土地の「詩」があるだろう。
この状況はもはや、詩の国と言っても過言ではない。
それらの詩を、何か大きな網で掬いあげたら、素晴らしいものが獲れそう。
例えば、昭和初期にあった虚子選の「日本新名勝俳句」みたいな。
その時の応募投句数は、十万句を越えた。
様々な後日談が言われているが、今なお語り継がれている、
所謂「名句」も多数生まれた。
それからかれこれ、約80年。
詩は今尚、生まれ続けている。
【天候】
終日、曇り。
朝晩は涼しく、過ごしやすい一日。
夜には、小さく虫の音。