1316声 鼻の鉄板

2011年08月08日

「鉄板」
と言っても、別にお好み焼きを食べる訳でもなく、
話としての鉄板である。
テレビのお笑い番組などでよく聞く俗語で、
「確実な」と言った意味合いがある。
つまり、「鉄板ギャグ」と言えば、「確実な(率で笑いのとれる)ギャグ」と言う事になる。

鉄板な話。
最近の私のそれは、もっぱら「鼻の話」であった。
今年の春先に、夜道を自転車で走行中、電柱に激突して鼻の骨を折った。
と言う内容を軸とした、とても分別ある三十歳前後の男性の行動とは思えない様な、
アホらしい話、なのである。
初対面の方が多く、砕けた雰囲気の酒席などでは、真っ先に打席に立たせる。

それも立秋を過ぎて、日増しに秋めいてくる今日この頃。
使い込み過ぎて、鉄板もどうやら焦げ付いてきた様子。
と言うのは、聞いている人たちの表情で分かる。
自分に近しい人たちは、露骨に「またか」と言う呆れた表情を出すから。
今回得た鼻の話は、中々厚い鉄板だったようで、意外と「もち」がよかった。
少し磨けば、また、使える一品であると、使っている本人が密かに思っている。

私などは、その鉄板を商売に使っている訳ではないので、
手頃な物が一つ二つ有れば事足りる。
しかしながら、凝り性な性分の為か、他の人が良い鉄板持っていたりすると、
自分も、玄人好みの、もっと厚い鉄板を手に入れたくなってしまう。
そうなったら、今度は鼻の骨くらいでは済まないだろう。
鼻が治るまで、痛い思いをさんざんしたので、
今少し、この「鼻の」鉄板を使っていようかしら。

【天候】
日中、猛暑日。
今年は遅かった蝉も、ようやく派手に鳴き出した。
夕立有り。