1317声 主夫との会食

2011年08月09日

今日の昼下がり。
ファミリーレストランで、主婦と一緒に食事をしていた。
などと書くと、いささか艶っぽいのだが、主婦ではなく、主夫なのである。

二年前から主夫となった彼は、同時に大学生になった。
年嵩はわたしよりも大分上だが、学生になった為か、最近、随分と若々しい。
子育てに精を出す主夫と、群馬県外の大学へ通う大学生と言う、二足の草鞋を履いて、
日々奔走している。
八月の現在は、丁度、夏休みの時期。
「じゃあ」てぇんで、今日、彼と久しぶりに食事に出掛けた。
「赤ちゃんを預けてから」、来ると言う彼に、私の知らない、未知の世界を思う。

二人目が出来たと言う彼の笑顔からは、幸せがこぼれ落ちていた。
子育ての事、主夫としての生活の事、学生生活の事、将来の事。
全てが、前向きな明るい話である。
彼には、私が普段、触れ合っている、モノを創っている人たち、
所謂、「表現者」が持っている「陰」が、全くなかった。
その「陰」に、魅かれる部分もあるのだが、やはり、「光」の方を向いていた方が良い。
とも、一寸、彼を見ていて、思った。

「最高に楽しい事はないけど、最高に幸せです」
彼は、現在の主夫としての生活を、一言でそう述べた。
私は、気の抜けたコーラのグラスを弄びつつ、何度も浅く、頷いていた。

【天候】
終日、猛暑日。
熱帯夜。