1370声 三種の神器

2011年10月01日

今日から10月。
10月になると、忘年会の話なども俄かに挙がり、一挙に年末が近づいてくる。
銭湯で、麦酒で、そして俳句の予定で、東京に出掛ける用事が決まっており、
師走狂騒曲の前奏が、もう始まって来た感がある。

この三つの予定を、一日で、つまり、句会をしてから、銭湯へ入って、麦酒を飲む。
そう言う風にできれば最高なのだが、全て、別の日なので仕方ない。
しかし、それぞれの予定に、無理やり他の二つを付けたせば、可能である。
東京なので、そこに落語、つまり寄席なども加われば、これまた面白い。

俳句仲間の、ある一団は、今月末、尾瀬に吟行へ行くらしい。
地酒を飲んで、旅館に泊まって、紅葉で詠む。
参加者のひとりである女流俳人の方が、おっしゃっていた。

「尾瀬の壮大な紅葉の景色の中。白いテーブルクロスの上で、ココアを飲むのよ」

それは、珈琲でなくココアでなくれば駄目で、
そのココアもバンホーテンのものでなければ、絶対に駄目なのだと言う。
それが、白いテーブルクロスの上に無ければ、やはり、駄目なのだと言う。
紅葉、白いテーブルクロス、バンホーテンのココア。
その三種の神器が揃って、初めて、感動を得られるのだと、力説していた。
俳句的というよりも、もっと何か詩的なこだわりを、そこに感じる。
「バンホーテン」と言うところに、とても好感を持てる。

書いていると、いま。
窓の夜空に響いている音は、季節外れの花火の音。
伊勢崎で開催されている、花火大会の音であろう。
今年は、震災の様々な影響があって、秋の花火大会となったようである。
花火が終わると、徐々に、虫の闇が戻って来た。

【天候】
終日、いささか風の強い秋晴れ。