1375声 脱・麦酒一辺倒

2011年10月06日

若い時分から、胃が丈夫な方ではなかった。
好き嫌いこそないものの、食が細かったし、食べ過ぎてもたれる事も、
食欲不振になる事も多かった。
同世代の友人たちの、驚異的な食欲にいつも圧倒されていた思い出がある。
酒を飲み出す様になると、幾分、胃が鈍感になって来たのか、
量が食べられるようになった。
比例して、体重は年々増加の一途を辿るようになってしまった。

30歳の大台に手が届く年齢になり、最近ことに、胃腸機能が衰えて来た感がある。
今朝も、朝食に前夜食の残りものであるから揚げを二つ食べたら、それだけで、
なんだかもう、昼ごろまで胃が重たかった。
日々の生活の中でも、脂こってりの洋食よりも、あっさりとした和食を選ぶ機会が増えた。
身近なところでは、ほか弁を買う際、から揚げ弁当やカツ丼などの重い弁当から、 
幕の内やシャケ弁当など軽い弁当が、レジの前のメニューで目に付くようになった。
そう言う食事の傾向になっても、一向に痩せないのは、
私がもう中年の体内環境になっているからだろう。

今日入った牛丼チェーン店で、カウンターに座っていた、男子大学生と思しき若者。
牛丼(大盛)を片手に、カレーライスを食べていた。
驚愕に値する旺盛な食欲だが、その青年はとても痩せていた。
その辺りが、若者と中年に差し掛かった自分との、大きな差なのだと感じた。

椎茸に茄子、茗荷に春菊。
そう言った物の味がだんだん、好きになって来た。
自分の舌が、所謂、渋い味覚に変わって来ていることを、日を追う毎に実感している。
外食でステーキやハンバーグなど、著しく食べる機会が減ってしまった。
これまでの人生、麦酒一辺倒だったが、これからは、胃の事も考え、
日本酒へも接近して行こうと思う。
日本酒が麦酒よりも胃に優しいかどうかは分からぬが、
ジョッキでがばがばと、腹がたぷんたぷんになるまで飲まずには済む。
さて、そう思うと、熱燗の時期が待ち遠しい。

【天候】
終日、雲一つない秋晴れ。