1380声 シンクロナイズ

2011年10月11日

慌ただしく過ぎ去った週末だった。
帰宅した時点で、既に日付が変わっていたので、
まだ、昨夜の銭湯ナイトの熱狂が耳の奥に残っている。
気分を切りかえる為、夜、外を散歩してみた。

「5句」
と決め、ポケットに句帖とペンを差し込んで、裏の田圃へ出掛けた。
ぽっかりと口を開けている田圃は、一面の虫の闇。
大型ショッピングモールの灯が、煌々と灯っており、
その遥かには、榛名山が微かに映っている。

三十分ほど歩いたが、苦戦。
スポーツや楽器と同じく、やはり韻文詩である俳句も、
間を開けると感覚を戻すのが難しい。
ともあれ、苦戦を強いられる戦いのほうが多いので、
感覚が戻っていようといまいと、同じ様な事。
「虫」で3句、「秋灯」で2句、強引に詠んで、家に戻った。
虫時雨の中で深呼吸をしていると、やはり、東京の喧騒よりは気分が和らぐ。
夜の中の虫の音と、胸の中の心臓の音とを、シンクロさせている時間。
てぇのは、一日の中で必要な時間、である。

【天候】
終日、秋日和。