1418声 波のまにまに

2011年11月18日

里山では紅葉も散り、人の踏まざるところへ、
風に吹き集められた落葉が溜まってゆく。
巷の路地を行くと、垣根の山茶花が咲かせた、
暖かそうな花が目に付いた。
11月も後半になり、いよいよ、年の瀬が近づいて来た感がある。

そして今年もまた、忘年会の波が押し寄せてくる。
その波に飲まれ、且つ溺れ、もがきながら気付けば、
大晦日の岸辺に打ち上げられている。
と言った具合に、毎年、どうしてもなってしまう。

飲まれゆく波のまにまにも、句作をしていた。
いま、去年作った冬の句を見返しているのだが、
秋ほどではないにしろ、結構な数を作っていたようである。
俳句帖には日記みたいなところがあって、その日、
どこで何をしていたかが、句を見ればなんとなく分かる。
句に前書き、つまり、「11月23日勤労感謝の日に、高崎観音山にて」
などと書いてあれば、明白。

しかし今年は、句帖に冬の句がほとんど無い。
その現状を目の当たりにし、少しは、日記風な句も作っておこうと思った。
もし、岸辺へ辿り付けなかった時の為に。

【天候】
終日、冬晴れ。
明日から下り坂の為か、夜半の冷え込みは緩い。