1425声 土曜の午後の教室

2011年11月26日

慌ただしく電車からホームへ飛び出して、西日暮里駅を出て向かったのは、「開成高校」。
勿論、学業の用事ではなく、俳句の用事である。

鋭くも爽やかな、剣道部の声を聞きながら、校舎の階段を昇り、
句会場である教室の扉を開ける。
教室には、俳句部員であろう詰襟の高校生が数人おり、
二、三のかたまりになって談笑していた。
私服の私は、服装のみならず、年格好全てにおいて浮いていたが、
一先ずは席へついて大人しくしていた。
他の俳句部員や俳句部OBである大学生、そして先生がみえて、今日の参加者が揃った。
これから始まるのは、当然ながら、句会である。

「石田波郷俳句大会」の縁で、開成高校で開かれている月例の句会に誘っていただいた。
開成高校は俳句甲子園でも御馴染の、強豪校である。
自分よりも年下、それも年齢の半分くらいの俳人と句会をするのは、初めての経験であった。
とても新鮮で、良い刺激をもらってきた。
「新鮮」なのは、勿論、俳句もそうだし句会自体もそう。
「大きな声で、はっきりと返事をする」
句会の際に、そんな単純な事が出来ていない大人が多い。
教室に響く、彼らの、清々しい声を聞いていてそう感じた。

大人の私は、果たして、大きな声ではっきりと返事が出来るかどうか。
気をもんでいたのだが、いらぬ心配だったらしい。
なぜなら、あまり句が選ばれなかったからである。

【天候】
終日、冬麗。