新宿駅を出て、高島屋の地下でお弁当を買ってから、新宿御苑を目指す。
歩く事およそ15分で、御苑入口の門へ到着したが、すでにワインの酔いで、
私たちの数名は、ほろほろと好い気分になっている。
「卯浪俳句会、卯浪俳句教室合同吟行句会」
今日はその為に、吟行地である新宿御苑に、前橋教室の仲間と先生と一緒に来た。
前橋から出て来ると言う事も有り、我が一団は、小旅行的賑わいである。
私自身、新宿御苑へは初めて訪れたが、都心とは思えぬ豊富な自然に、いささか驚いた。
あまねく午後の日の満ちた、冬の苑内は、芝生全体が大きく日向ぼこしていた。
池に浮く鴨の絵を描いている人、紅葉の写真を撮っている人。
レジャーシートに寝ている人、そして、ぼーっと突っ立って俳句を作っている人。
様々な人間模様が見られたが、風景全体が、ゆったりと流れていた。
そうこうしている間に、句会の時間が迫り、句会場まではタクシーで行く事にした。
歌舞伎町の真中あたりで降車し、スマートフォンのナビを便りに路地を何本も間違えつつ、
何とか句会場へ到着。
冷や汗かきながら句を選別、投句し、どうにか句会に参加する事が出来た。
関東地区の仲間が参加していたのだが、私が末席に籍を置く前橋教室は、
概ね好成績なようであった。
私は、運よく当日の大特選を頂く事ができ、選者先生の揮毫色紙や、
伝統俳句協会のカレンダーを頂けた。
帰路。
ささやかなる「お疲会」で杯を開け、更に缶麦酒を買って列車へ乗り込んだ。
ワインを飲んでから作った句が、特選に入っていたので、
何だか変なジンクスめいたものが、自分の胸の中に出来てしまった。
しかし、吟行のたびに、ワインを飲んでから句を作っていたら、
俳句以外に中毒しそうである。
これから、晩酌は麦酒でなくワインに変えようかしら。
【天候】
終日、冬麗。