1446声 息をひそめて

2011年12月18日

「よいお年を」
別れ際に言われて、しみじみと年の瀬であることを実感した。
年に数回程度会っている人たちとは、確かに、この次会うのはまた来年。
と言う時節である。

今年も残すところあと二週間となったが、年賀状を筆頭として、
やり残している事ばかりである。
それでも、忘年会などには夜な夜な出掛けて行く。
自身の今年の忘年会の予定は、既に、大方終わっている。
忘年会の予定も無く、夜の街を歩いていると、
俄かに活気づいている街の喧騒が、とても疎ましい。
クリスマスと相まって、イルミネーションの波状攻撃が、
もう素面では歩けない心持にさせる。

「和」の部類の属するお店。
例えば、蕎麦屋とか食堂などは、クリスマスを飛ばして年越し蕎麦やおせち。
年末年始の案内など、もう正月の雰囲気である。

話は飛ぶが、私は正月ラベル麦酒が好きだ。
特に、瓶麦酒。
ラベルが、通常のそれでなく、「門松」とか「賀正」、「謹賀新年」。
などが金文字で印刷されている、正月仕様のめでたい瓶麦酒である。
おそらく中身の麦酒は通常と同じなのだが、あのラベルから注ぐとまた一興である。
新春のめでたい空気を、目から味わう事が出来るし、巷のその店へ行っても、
あのラベルが溢れている事がまた、正月らしくて嬉しい。
忘年会であたふたしている店の厨房の冷蔵庫には、あの正月ラベルがごっそり。
年明けの登場の時まで息をひそめていると思うと、忘年酒もなんだか、
落ち着かないのである。

【天候】
終日、冬日和。