1448声 冬枯

2011年12月19日

国道の脇。
向こう側に見える雑木林との間に、休耕田がある。
その一枚づつに、あまねく、冬の薄い日差しが当たっている。
見渡す限りの枯野になっていても、日差しに輝く力がある。

その枯野から、畝ひとつ隔てた民家へ目を映す。
小庭の芝生はすっかり枯れており、小さい犬小屋が一つ見える。
小屋の脇、だらりと伸びた鎖の先には、一匹の茶色い犬。
佇まいは老犬然としていて、日溜まりに伏せていて、動く気配は無い。
犬もまた、静かに冬枯れているのだと思った。

【天候】
終日、冬日和。
徐々に寒波が来ている模様。