1456声 寝ながら数え日

2011年12月27日

今日は12月27日である。
世間一般、と言ってもあやふやだが、明日の28日で仕事納め。
と言う勤め人が多いのであろう。
私は29日が仕事納めなので、まだ何もかも、納まりそうな気がしていない。

「数え日」
と言う、俳句の季題がある。
「もういくつ寝るとお正月」の唱歌の文句にもあるように、
正確にいく日から数えるのかが規定されていないが、概ねクリスマス明けからであろう。
まさに今時期で、ここから雪崩式に大晦日へ向かう。

数え日の例句として、富安風生の句が多くの歳時記にひかれているようである。

数へ日の欠かしもならぬ義理ひとつ  風生

数へ日の盆梅凛と二輪かな  風生

年の内に欠かしてはならぬ義理を、ひとつくらい胸に抱けるような。
そして、盆栽の梅に咲いた、清浄なる二輪の花を眺めて新春を感じれるような。
そういう心持で日を数えたいが、中々、そうもいかない。
そうもいかない、てぇのは、推測の域を出ないが、当時の風生も同じだと思う。
それを思うのは、昨日、俳句界一月号(文学の森刊)の鼎談を読んだからである。
その一節、「童子」の辻桃子主宰の発言をひく。

「力を入れないで寝ていて作るような俳句がいいって自分で思えるようになったら、
とっても楽になりました。」

「はっ」と思った。
自分の句は、「寝ながら」作っているような句ばかりだった。

【天候】
終日、冬日和。