1470声 優しい魔法

2012年01月10日

春昼や魔法の利かぬ魔法瓶  安住敦

なんて言う絶妙なユニークを漂わせている句がある。
春の昼ならば、軽く微笑んで済ませられるが、いま、この一月の真冬時期となると、
見過ごせぬ現象である。

先日、ポットを買った。
電気ポットでなく、ジャーポットと言われる、所謂「魔法瓶」のポットである。
ステンレス製のものでなく、昔ながらの「ガラスまほうびん」というもの。
そっちの方が値段が安かった、と言うこともあるが、
より「魔法」感が醸し出ていたからである。
それまで使っていたポットは二十年選手で、大分古いものだった。
魔法の利き具合も大分弱って来ており、朝入れた湯が昼を待たずに冷めてしまい、
温い茶を啜らねばならぬ事もしばしばあった。
今度のポットは、まだ使い始めたばかりだが、新しい分、やはり魔法のよく利く感じがする。

ボタンひとつで湯が湧く。
と言う文明の利器は、素晴らしい。
しかしどうやら、魔法を使ったほうが家計にも、地球にも優しそうである。
去年の春以降から、生活の些細な場面で、そんなことを考えるようになった。

【天候】
朝は晴れ、午後になり曇りがち。